第8章 バニーちゃんの恋人
「バービー……人形……ですか?」
「ネイサンっ!バニーちゃん怒っちゃったじゃねーか!何がウケるだ!こらっ!」
「やだ~こんなのにもジェラシー感じちゃうのね、ハンサムったら」
「…………」
恥ずかしい…………
ブルーローズさんの視線が痛い……
「でも、どーだ?バニー?ほら」
バービー人形と並んで立つ虎徹さん。
……
格好いい……モデルみたいだ!スタイルがいいから、バービー人形の横に立っても、まるで見劣りしない!
さすが僕の虎徹さんだ!!!
「親子?それ……」
「え?」
「うん!パパと娘みたーい!」
ブルーローズさんとドラゴンキッドさんの声が耳に痛い。
「誰が父兄だ!こらっ!」
…………そうか、そんなに素敵に見えたのは、僕だけだったのか。
は、恥ずかしいな……ここは、話題を変えよう。
「どうしてこれを、持ってきたんですか?」
「タイガーが、人形の服で何かないかって言うから、持って来たのよ。
バービーの彼氏が着てた服なら合うかな~ってね。ついでにバービー人形も」
あぁ……着替えか……確かに、何も考えてなかったな。
「なんか変なのばっかだなッ」
「文句言うなら、貸さないわよっ。あらアンタこれちょっと着てみなさいよ~」
「どれどれ……」
なんてノリノリで、服を脱ぎ出す虎徹さん……
『ぎゃあーーーーー』
僕とブルーローズさん、そしてドラゴンキッドさん、三人の声が揃った。
「こんなとこで、脱がないでよーーー!!!」
「変態ッ!!!」
「なんで急に脱ぎだすんですかっ!?」
僕は急いで虎徹さんを手で囲った……