第7章 dandelion ~love's oracle~ Ⅱ
「お母様、お嬢さんに腕のいいカウンセラーを紹介しますわ」
「え?でも、もう、私達も色々な方に診ていただいたんです……」
「そうですね……少し荒治療になるかも知れませんが……でも必ずお嬢さんの為になるはずです」
アニエスがママの手を握って説得にあたる。
あーこれ……
視聴率、獲れるって踏んだな。
でも、の為だ。
「俺からもお願いします。にもう一度、色のある鮮やかな世界を見せてやりてぇ……」
俺は頭を下げた。
「娘の顔も名前も、テレビには出しません。もし目が見えないままなら、このお話自体、無かったことにして頂けますか?」
「それじゃあ」
俺はママの顔を見た!
「ゴールデンライアン。私は貴方を信じます。必ず娘のヒーローでいて下さい」
「はいっ!」
そこから俺たちは、急ピッチで事を運んだ。
俺は新天地へ行く前に、姑息な犯罪者集団を捕まえるという体で、撮影に協力をした。
実際に犯人には、他の誰よりも憎しみを抱いている。
こんな感情は、生まれて初めてだ。
何がなんでもの幸せを奪ったヤツらを、取っ捕まえたかったんだ。
そして治療をするためのへの付き添いは、バーナビーとタイガーに任せたんだ。
お節介なあの二人にピッタリの仕事だろ?