第7章 dandelion ~love's oracle~ Ⅱ
「これ、ストーリー付けたら視聴率獲れると思うのよね~」
『はぁ?』
また、3人の声が揃う。
「特番を組むわ。ライアン、あなた何でも協力してくれるんでしょう?」
「……まぁ、な」
何を協力させられるのか、ちょっと言葉が詰まった。
「まぁ、じゃ困るのよ。必ず約束してもらうわ。それを条件に話を進めるけど、どお?
それと彼女にも詳しく話を聞きたいの」
「でも、それってセカンドレイプ……」
バーナビーが言った後、ハッと口を押さえる。
「いや、アイツは覚えてねー……心の奥に閉じ込めてるみてーなんだ」
俺はバーナビーに大丈夫だって言う変わりに、薄く微笑みかけて言った。
「そう。じゃあ、ご家族からお話を聞きたいわ。彼女を中心としたストーリーを組むわ。それが一番の条件よ」
「でも……それじゃあ……」
「顔も名前も、もちろん出さないわ。でも、私が動くのよ。視聴率が一番、そうでしょう?」
「まぁ……そうだけど……」
さっきからの事を考えて言葉を濁す俺に変わって、オッサンが
「とりあえず、状況詳しく教えてくれよ。そっから考えようぜ」
年長者らしい、意見を言っていた。