• テキストサイズ

君とならキスだけじゃ【TIGER&BUNNY】

第7章 dandelion ~love's oracle~ Ⅱ


でも、俺が傍にいるよりも、アイツは……


そんなことを考えていると、いつの間にか公園に着いていた。

いつも会っていたベンチが見えるギリギリの所から、俺は様子を伺った。



来てる……


もう、何日も晴れた日が続くのに、俺は一度も公園には足を運んでいない。
それなのに、は来て待っている。

きっと他の日も同じように、待っていたのだろう。

本当は笑って声をかけて、


に触れたい。


でも、どうしても足が動かない。

ここからの顔を見るだけで、もう苦しいんだ。


そう。


NEXTの俺じゃあ……を幸せにしてやることは、できないんじゃないか?
きっとはそんなことない、って言うだろう。


でも、俺が我慢できない。


ヒーローなんて危険な仕事をしている俺は、いつどんな犯罪に巻き込まれるかなんてわかんねぇ。


を守る。


そんな甘っちょろい言葉はいらねー。


俺はに、怯えも恐れもない世界を与えてやりたいんだ。それは、俺が一緒にいると

絶対に手に入らないモノだ。


だったら俺には


の傍にいる、なんて選択肢は残されちゃいねー。


俺はの姿を確認すると踵を返し、来た道をまた戻っていた。

そんな姿を、アイツらに見られているとも思わずに。

/ 429ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp