第6章 dandelion ~love's oracle~ Ⅰ
「俺……いや……今、何時だ?」
「今ですか?……夜の9時を回ったところです」
それを聞いてまた、身体を起こそうとした!
「だから、何してるんですか!?ダメです!!!」
また、バーナビーが支えて、俺をベッドに寝かせる。
俺の身体はそれに抗えない。
でも、今日は……俺はこんなところで寝てる訳には……
いや、約束したんだ。
10分しか待つな、と。
もう約束の時間から3時間は経つ……
俺は痛む身体をもう一度ベッドに沈めると、また、目を閉じ…………ようと思った。
けど、どうしてもの顔が頭に浮かぶ。
俺はまた目を……今度はしっかりと開くと、まだ覚束無い口を開き、バーナビーに言った。
「悪ィんだけどよ……ちょっと頼まれてくれないか?」
「僕に出来ることなら……あぁ、でもその前にロイズさんに連絡を……」
バーナビーがそう言うと
「バニー、それは俺がやるから……先にライアンの話を聞いてやれ」
あーおっさんもいたのか……
おっさんはそう言うと「向こうで電話してくる」と言って部屋を出ていった。
なんだ、おっさん。空気もちゃんと読めるんだな……
「何ですか?ライアン……」
バーナビーが、そっと俺に聞いてきた。
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