• テキストサイズ

君とならキスだけじゃ【TIGER&BUNNY】

第6章 dandelion ~love's oracle~ Ⅰ


「ケータイ自体がね……その……苦手で……

それに直接、声が聞きたいの。

目で見えない分、耳で感じたい……」

ちょっと待った。それ……なんか……すげークルんだけど!?

そう言ったの顔は真っ赤で……
俺までつられて、赤くなっちまった。

「ライアン?」

「あぁ。ま、でも何か連絡とれるに越したことはねーからな」
照れ臭くて、何でもない風に返事をしてしまった。

「そうだね。何か考えとくね」

「あぁ……あ、俺、もう時間だ。行くな!ご馳走さんっ!」
ポンっとの頭を撫でて、ベンチから立ち上がった。

「お仕事頑張ってね」

「おお、またな」

「うん」

そして嬉しそうな顔のまま、こちらの方を見て手を振る。

いつもなら振り返らずに、まっすぐオフィスに向かうところだけど……

少し歩いてから、チラリと振り向いた。


すると、少し向こうにいるは、自分で頭を触りながら、モリィに話しかけているみたいだ。
ハッキリとした表情は、ここからは見えなかった。

けど……

どことなく嬉しそうにモリィに話しかけている様子が、伺えた。


俺はその様子を見ると、凄く満足した気分で午後からの仕事を片付ける事が出来たんだ。






/ 429ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp