第6章 dandelion ~love's oracle~ Ⅰ
「で、おっさん。用件はなんなんだよ、ここに来た」
「あ!そうだ!いやーハイッ!賠償金の書類……」
「またですか……」
「いやでも、今回は少額だよ?バニーちゃんッ」
「額の問題じゃないですよ!」
で、またまた、二人がいちゃつきだした………
俺……
前はほんとこのヤリトリがキツく感じられたけど、
なんだ?
今日は平気みたいだ。
さっき、を抱き締めたからか……?
なんだか鼻の奥に彼女の髪から香った花の匂いを感じると、この空間もイヤなモノじゃなくなった。
スゲーな、。この俺様を一気に浮上させるなんて。アイツも重力扱えるNEXTなんじゃねーか?
「何お前急にニヤついてんだ?」
おっさんの声に思わず振り向くと
いつの間にかおっさんとバーナビーが、俺を見てニヤニヤと笑っている。
「書類置いたらさっさと戻れよ。アンタまた、折紙折るんじゃねーの?」
「あっ!そうだった!千代紙の手伝いするって言ってきたんだった!じゃあな、バニー!また後で!」
「はい!」
…………
嬉しそうにデスクに戻るバーナビーを見て、そういえばは、俺と別れた後の顔って……
なんてまた、俺はのことを考えている。
はは。アイツ……いや、ってスゲーなほんと。