• テキストサイズ

君とならキスだけじゃ【TIGER&BUNNY】

第6章 dandelion ~love's oracle~ Ⅰ


天気のいい日が続いた。

俺はオフィスにいるとき、ランチタイムになれば近所でテイクアウト出来るモノを買っては、公園に足を運ぶようになっていた。

アイツ、いやは俺が少し離れた所にいても、モリィが報せるのか匂いでわかるのか、すぐに俺の方を向いて、手を振って待っていてくれる。

「待ったか?」

「ううん、さっき来たトコだよ?あ、いい匂い。今日は、チャイニーズ?」

「おう。一緒に食うか?」
俺はランチボックスの入った袋をカサッと鳴らした。

「ふふ、いいよ。私も今日は持ってきたの。モリィの分も。いつもモリィに分けてくれるでしょ?」

「作って来たのか?」

「うん、サンドイッチ作ってきたの。モリィはこれ。いつも食べてるドックフード」

「自分で作んのか?」

「うん。出来るだけ一人で何でも出来るようにね。あ、でも母にも手伝ってもらうよ。」

そう言いながら、バッグからランチボックスを取り出す。

「へぇ~」

「わ!覗き込んでる!?ダメだよ。あんまり見ないで!」

「いや、美味そうだ。キレイに出来てる」

「お世辞?」

「は?俺が?言うワケねー」

「ふふ、じゃお礼にお一つ……」

「いや、俺のと交換だ」

「え?」

俺は自分のランチボックスをに渡して、彼女の作ったサンドイッチを取り上げた。


/ 429ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp