• テキストサイズ

君とならキスだけじゃ【TIGER&BUNNY】

第5章 Loving you is Killing me.Ⅲ 前編


病院に着くとすぐに検査が始まった。

千代紙さんは、虎徹さんの下でずっと守られていたからか、特に何もなかったんだけど……

虎徹さんは、かなり胸を圧迫されていたようで、念のため1日だけ入院することになった。


「…………悪かったな。お前にまで、こんなケガさせちまって……」

僕の顔に虎徹さんの手が伸びてくる。

そう僕はヒーロースーツを着用せずに瓦礫が舞い上がる中に突っ込んで行ったので、切り傷だらけになっていた。

「いえ、僕の判断が甘かっただけです」


「……でも、助かったよ。千代紙も……俺も……ありがとナ……」

虎徹さんが……僕の頬を撫でながら言ってくれた……

「お二人とも、無事でよかったです」

僕はその手に自分の手を重ねた……

「あー……お前も、もう帰れよ……」

「いえ、このまま僕も一緒に……」

頬にあてられた手が嬉しくて……僕は欲張った事を言ってしまった。

「はぁ?何言ってんだよ。早く帰れよ。お前もやることあんだろ?」

そんな事を言うのに……虎徹さんは僕の手を払わないんだ。その事に幸せを感じていると突然


病室のドアがノックされた。


ノックの音を聞いた虎徹さんは、パッと手をベッドの上に戻してしまい……同時に病室のドアが開いた。


「どう?おっさん」


/ 429ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp