第7章 【文スト】Gravity【中原中也】
だんだんとネオンから遠ざかった所で
ゆっくりと車が止まった。
ここは山の上だろうか、木の合間から夜景が見える
闇のように深い横浜の海も
『中也…』
怖々と声をかけると、助手席にガバッと覆いかぶさって
椅子を勢いよく倒された
『なに…』
「言っただろ、仕置するってよぉ」
中也の細い指が、手袋越しに頬をなでた
『っ…』
そのままゆっくりと首筋を張って
制服越しに胸を掴まれる
『ちょっと…ここ、外なんだよ…』
冗談辞めてよ、と呟いて、中也の手を掴んだのだが、
自分の手なのにいうことを聞かなくなって、シートに押し付けられる
「悪いな」
『これ…異能力……』
軽くだけれど、使われている
シートから体が動かない
「大人しく抱かれろ、ゆりな…」
耳元に流し込まれる声は甘い
『や…中也…』
荒々しく揉まれる胸に息が切れる
「ゆりな…」
『んっむぅ…』
絡められる舌は熱くて、愛撫に反してとても優しい
『中也ぁ…そこばっか…やだ…』
布越しに摘まれては離される胸の先端は、
ワイシャツを押し返すほど硬くなっている
「なんだ、直接触ってほしいのか?」
『っ…そういう意味じゃ…ぁあ♡』
文字通り破られたワイシャツ
ズラされたブラから覗くピンク色の可愛らしい乳首をこねくり回す
『ふ…っや…』
「ゆりな…手前は全部俺のモノだ
何度教えても、分かんねぇか?」
『…っ!』
また体が重くなった
私の体は、座席に貼り付けられた標本みたいに、何も出来ない
指先1つ動かさなくて、ただ、与えられる気持ちよさに身を委ねることしか出来ない
中也の手がするりと下着の中に入ってくる
『や…そこは…』
車内に、ぐぢゅり、と卑猥な音が響いた
みるみる顔に熱が集まっていくのが自分でもわかった
恥ずかしくてたまらない
中也は下着の中から手を抜くと、濡れた手袋の先で、糸を引く愛液を嬉しそうに眺め
その視線を私にうつす
「犯されてんのに感じんのか」
『……っ』
否定出来なくて目をそらす
私だって、こんなに濡れてるって思わなかった
けど、いつもより怒っている中也の顔って
とても男らしくて…厭らしくて…
ギラギラと鈍く光る視線だけで、犯されてるみたい