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【雑多作品置き場】short story

第5章 【現パロシリーズ】cup of tea【物間寧人】


3日が過ぎたある日、久しぶりに私は大学時代の友達と飲みに行くことにした。
久しぶりの独身気分を味わいたかったのかもしれない。

飲みに行く子達はみんなまだ独身で
自分のために使う時間も、お金も
既婚の自分とは違い


なんだかとてもキラキラして見えた。


「いいなーゆりなは
旦那さん優しいもんねー」

『そうかな…』


「うんうん、いいなー
私なんかさぁ…」

いいじゃない、あなたは
これからたくさん恋もできる、結婚相手だって見つけれる

羨ましくなって、手元のカクテルを煽った。


だってもし仮に、今目の前に、とびきり素敵な男の人が現れたとして

あなたは誰にも咎められずに付き合えるけれど
私は法にも咎められてしまう。


『う…ん…飲み過ぎたかも』

物間くんと、結婚前に出会ってたら違ったのかなんて
意味のないことを考えては、感傷に浸ってる。


飲みすぎだよ、帰った方がいい…なんてはぁ
自由にさせてほしい
まだ、12時も超えていないんだから
家に帰りたくない。


それでも押し込まれたタクシーは、あの一軒家まで走っていく。


幸せを詰め込んだはずの
わたしの好きなものだけが揃う家に。
信号待ちの車内で、私は一番最近登録した番号を押した。




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