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【雑多作品置き場】short story

第1章 【キスミー番外編】クリスマス【轟、爆豪】




ショッピングモールについてすぐ
「緑谷、これなんかどうだ?」
と轟が声をかける


「どれ?」と轟の指をさすショーウインドーを覗き込むと
そこにはダイヤモンドの指輪が飾られている


「うーん…これは、まだ早いんじゃ…」
と、言葉を濁しながら横を見れば
満面の笑みの店員にガッチリマークされて説明を聞かされている轟の姿

「大切な方には、これくらいの…
1カラットの婚約指輪はいかがですか?」

「大切な人なんでそれに…」



「しません!!!」
今にも買いそうな轟の肩を掴んで店を出て
少し離れたところまで走る



「なんで店出たんだ?」

全く状況がわかっていない轟はキョトンとした表情で緑谷に問いかける

轟家の経済状況なら余裕で買えそうだから怖い

「いや、まだ早いというか…
たぶん口付さんも困るかなって…」

「そうか…難しいな」

ムムム、と眉を顰める轟

(よかった…付いてきて)と緑谷は胸をなでおろしたのだが

ちょうど目の前に可愛らしい女性物の雑貨屋をみつける

「ココとかいい物ありそうだよ」

「あぁ」

ここならべらぼうな物もないだろうと
踏んで、店内では別行動で探すことにした。





(ゆりなが喜びそうなもの…)

店内には女子高生や少し年上の女性達が
雑貨を片手に楽しげに笑っている

が、轟を見るとヒソヒソと色めきだった声をあげた

「あの人かっこいい…」

「一人でこの店?
彼女にプレゼント選んでるとか?」

「いいなー」

そんな周りの声が自分に向けられているとは露ほども知らない轟は
防寒具ゾーンで足を止めた


「これ…」


そこにあったのは
白地に、ベージュとピンクのチェック柄のマフラー


一目見ただけで、ゆりなに似合うと思った

手に取ろうと伸ばすと

同時に、横からニュッと手が伸びて

同じ商品の前で手が止まる




横を見ると…


「………」

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