第4章 【キスミー番外編】。❅°.【轟生誕祭2018】
確かに言ったよ?
今日の今日、焦凍が誕生日だって知って
『知らなくて…ごめんね
欲しいものない?なんでも言って!』
って言ったけどさぁ……
「なら、100回好きだって言ってくれ」
と、まぁ…よくもまぁ…
緑谷くんや飯田くん、麗日ちゃんの前で言ったものだよ
その後何事も無かったかのように
そばを啜るのは辞めてほしい
緑谷くんと麗日ちゃんは、顔を真っ赤にして「ひぇえ」って悲鳴を上げてるし
飯田くんは、変な手の動きをしながら「だ、大胆だな!轟くん!」と言っている
まぁでも、寮に戻ってからだろうと思って
普通科に戻ろうとすると
階段の途中で呼び止められて冒頭に戻る…ってなもんで
その後、何度か【おかわり】をされ
教室に戻った時には
私の心臓はドキドキを超えてバックンバックン鳴り響いていた
『うう…今日一日、持つ気がしないよ』
両手で顔を隠して首を振る
でも、プレゼントをあげる度に嬉しそうな顔をしてくれる焦凍は
なんだか少し可愛くて
(プレゼントが、あんなのでいいなんて…変な焦凍……)
教科書で口元を隠し、くすくすと音を立てずに笑う
時々、突拍子もないことを言うところも
好きだと思ってしまうのだ。