第17章 【夜シリーズ】イロコイ2【爆豪勝己】
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「ゆりな、お見合いしてみないか?」
『ーーーえ?』
久しぶりにおばさんが遊びに来たと思ったら、父親からそんなことを言われて、わたしは目を丸くする。
お父さんのお姉さんであるおばさんは、少しお節介焼きなところがある人だ。
カバンから3枚ほど写真を取り出して、開いて見せてきた
「ゆりなちゃんにぴったりな色男を揃えて来たわよー
誰でも気に入った人を選びなさいな、おばさんが話つけて来てあげるから!」
たしかに、並べられた三人はどれも誠実そうで、優しそうで…たしかにかっこいい方だと思う。
でも……
『あの…私は…ちょっと、まだ早いかなって…』
「何言ってるのよー!もう25でしょ!?早くないわよ、むしろ私たちの時代の頃は遅いくらいよ?」
いつの話をしているのか分からないけれど、自分が生まれる前の常識を当てはめられては困る。
「ほら、もっとよく見てみないか
この人なんかどうだ?」
差し出されたメガネの男性の写真を一応見はする
「この飯田さんは経営者の息子さんでね、ご本人もそろそろ独立を考えていて…」
ゆっくりと首を横に振ると、次の写真を押し付けられて
「なら、この尾白さんは?努力家で、優しいし」
新しく見せられた人にも首を横降った。
『この人達が悪いんじゃないんです…ただ、私…好きな人がいるので…』