第2章 【爆豪勝己】甘い香り【R指定】
昼休みが終わるチャイムが鳴って
ゆりなの教室まで送る
爆豪「明日も一緒に食えるか?」
言い終わらないうちに、ゆりなはうんうん、と首を縦にふった
爆豪「じゃ」
自分の教室に向かおうとした時、袖を掴まれる
ゆりなは急いで何かをメモに書いて、綺麗に畳んで俺に握らせて
教室の中に消えていってしまった
ポケットにしまい、自分の教室に戻る
程なくして授業のチャイムが鳴った
ポケットからメモを取り出す
開いてみると
【LINEのID】と書かれた下に6桁の数字が並んでいた
そのさらに下に
【明日、爆豪くんのお弁当作ってきてもいいですか?】
と小さく書かれている
顔がニヤけそうになって口元を隠くす
やることなす事可愛すぎんだろ…
さっき別れたばかりだというのに
もう会いたくなってしまう
ずっとゆりなを見ていたい
あいつの一挙一動全てが、綺麗で優しくて
ふと窓から外を見ると、ガラス張りの向かい合った校舎
(向かい側は普通科の…ゆりなのクラスじゃねぇか)
結構離れているが、目を細めると、ギリ見える
ノート一生懸命取るゆりな
あ、消しゴム落とした…
隣の男が取って手渡すと、ゆりなはニコニコと笑う
胸がズキンと痛む音がして、ノートに目を落とす
(んだ…今の…)
なんでゆりなが他の男に笑っただけで
こんな…気持ちになんだよ
さっきの映像を払い除けるように首を振って
黒板に目をやった
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~ゆりなside〜
授業が終わって、次の授業の用意をしていると
隣の席の心操くんが話しかけてきた
心操「さっき、教室に来てたヒーロー科のやつ」
【爆豪くんのこと?】
ノートに書いて見せる
心操「恋人か?」
【ううん、違うよ】
心操「違うのか」
【私は、爆豪くんの事いいなって思ってるんだけどね…
でも、どうしたらいいか分かんなくて…】
心操「相談乗ってやろうか?」
【?】
心操「男心おしえてやるよ」
【え?!ほんと?】
心操「あぁ」