第15章 【爆豪勝己】学ランと機関銃【中学時代】
翌日の英語の授業中、設問を黒板に書き生徒の方に振り向く。
相変わらず喧しい教室内に、弱々しいながら声を絞り出した。
『じゃあ次…ここの朗読を
今日は17日ね、出席番号17の…人…爆豪くん』
言ったあとに、しまった…と思ったが時すでに遅く。
「あぁ?何よ?」
と睨んで手に小さく爆破を起こす彼から、私は視線を逸らした。
私を一番虐めてくるこの爆豪くん
成績優秀。英語に関しては全国模試に名が連なるほど…
偏差値79の雄英高校はA判定…。加えて爆破の強個性…。
この平凡な市立中学の教師は私も含め、誰も彼に注意を出来ない。
信じられないかもしれないが、
そんな彼と私は数ヶ月前から付き合ってる。
『爆豪くん…じゃあ朗読かこの問題を解くかどっちかにしなさい。』
教師としてせめてもの勇気を振り絞り、そう言うと、大きく舌打ちをして黒板前にやってきた。
朗読や席で答えるタイプの問題はやってくれないが黒板の近くにはいつもちゃんと来る。
謎だ。