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【雑多作品置き場】short story

第2章 【爆豪勝己】甘い香り【R指定】





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行きの電車の中で、ゆりなを見つける

ゆりなも俺に気づいたみたいで、人を割けて近寄ってくる
(おはよう)とでも言いたげに笑顔を向けてくるゆりな

爆豪「…はよ」

そう言うとゆりなはニコニコ笑いかけてくる
そしてスマホになにか打ち込み、見せてくる

【おはようございます、いつもこの時間なんですね】



爆豪「あぁ…つか、敬語やめろよ
同い年だろ?」

【でも…】

爆豪「いいから」

【じゃあ、そうするね】

爆豪「おう」

平常心を保って話してはいるが、何話したらいいかわかんねぇ
ゆりなが黙ったまま横にたってるだけで心臓が高鳴る

チラリと横を見ると、長いまつげを大きな目に蓄えたゆりなの横顔

上から見てるから余計にまつ毛なげぇし…顔ちっせぇ
つか髪の毛綺麗すぎんだろ…つやつやしてる

本当に無意識に髪に指を滑らせていた


『!?』
ゆりなが驚いたようにこちらを見る

爆豪「……」

黙って見つめると
ゆりなの顔がみるみる赤くなり、俯いてしまう
でも耳まで真っ赤なのは見えているし


かわいすぎんだろ…



もっと触れたくなる
もっともっと欲しくなってしまっていた

下ろした手の指先がゆりなの手の甲に触れる

爆豪「いいか?」

そう問いかけると、ゆりなは静かにうなづいた



細い指に指を絡ませる
壊してしまわないように、そっと


(手だけで、なんだこれ…柔けぇし、ちっせぇし
すべすべしてて気持ちいい…)


手を繋いだまま、学校へと向かう
モブ共がざわついてるのが分かるが、どうでもいい



全神経は掌に集めてて、周りを気にする余裕なんかねぇし



校舎の前について、ゆりなを見ると
真っ赤な顔で下唇を少し噛んで恥ずかしそうに笑いかけてくる



爆豪「昼飯、今日2人で食わねぇか」

そう言うと少し驚いた顔をして、頷いてくれる

爆豪「なら迎えにいくから、待ってろ」


手を離し、髪を撫でヒーロー科の校舎に向かう

胸は高鳴ったままだった


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