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【雑多作品置き場】short story

第13章 【キスミーベイビー】ギブミーベイビー【番外編】



湯煎し終えたチョコレートに砂糖を溶かしていきながら舌打ちをする。

今はまだ、溶けきらずざらついている砂糖も卵を混ぜれば艶やかになる予定だ

さすが才能マンと呼ばれるだけあり…素晴らしい手際で作っていく爆豪は、こし機を手に取り溶き卵を流し入れようとしたのだが…



後方から
ボゴン!!!!と激しい爆発音がして思わず振り向いた。




「おぉ…」

と驚いた顔のままで電子レンジを見つめている轟。



「何してんだ!うっせーんだよ!」

「悪ぃ。卵を常温にしようと思たんだけどよ
電子レンジに入れたら爆発した」

少し焦っている轟の後ろで、電子レンジがプスプスと音を立てている


「テメェ…ベタな間違いしてんじゃねぇ!」


「…悪ぃ…なんか下の板みたいなの割れちまった」


飛び散った卵と、無残に底の割れた電子レンジ…レンジ内も卵のきみだったものや、ぶずぶずになった卵白がべったり張り付いて後片付けが大変そうだ

「何作ろうとしたらこうなんだよ!つか、卵電子レンジにいれたらいけねぇとか、常識だろうが!小学生か、バカが」


「そうなのか…
じゃあ常温にするには茹でるしかねぇのか?」

「ちげーわ、普通に台の上に出しときゃ常温になんだろーが、カス」

轟に何を作るつもりか聞くと、クッキーだというのだが
轟の指さす製菓本のクッキーの作り方には、そもそも卵を使うと書いていない。
「卵を常温に…」と書いてあるのはすぐ隣のページのケーキスポンジの説明欄だ。


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