第2章 【爆豪勝己】甘い香り【R指定】
切島、上鳴「「え?」」
上鳴「でも、歌だってあんなに上手くて…」
心読「ゆりなが『応援してくれてたのにごめんなさい』だって」
ゆりなは申し訳なさそうに視線を落とす
切島「いや、事情はあるしな、誰しも」
上鳴「俺の方こそ変なこと聞いて悪い…」
ゆりなは首を横に振って、指で丸をつくる
大丈夫って意味か…
そして俺の向かいに座って弁当を広げ、小さくいただきますをして食べ始めた
俺は目の前にいるゆりなをまともに見ることも出来ずにいた
心臓はバカみてぇにでかい音を立てるし
手汗止まんねぇし…
全然箸進まねぇし
【大丈夫ですか?】
手元にメモを差し出されて前を向く
ゆりなが心配そうにこちらを見ていた
爆豪「あ、あぁ…」
【私、ずっと爆豪さんにお礼が言いたかったので
うれしいです】
さらさらと綺麗な文字で綴ってくる
爆豪「そんな大したことしてねぇよ」
【そんなことないです
ありがとうございました】
【爆豪さんは、私のヒーローです】
その文字を見た瞬間
全身がカッと熱くなるのを感じた
照れたように笑うゆりな
これは恋だとわかった瞬間だった