第10章 【現パロシリーズ】orange【相澤消太】
1度しか会っていない
既婚者の
生徒の母親
理屈だけを並べれば、不合理の塊でしかないその女のことを
目覚めた瞬間思い出すようになったのは
いつからだろう。
相澤は、天井を見上げながら思う。
まだ鳴り続けている時計は六時を指していて
早く起きろと命じてくるが、体は週末の飲みのせいでか中々に重い。
あの後泣きじゃくる二人に引っ張られ、2軒、3軒、4軒と
日が昇る直前まで引っ張り回されたのだ。
だんだんと体からアルコールが抜けにくくなっていく。
きっと、歳のせいだ、と鏡に写った顔がいう
月曜日は嫌いじゃない。
週末に何があったとか、どこへ行っただとか
楽しい話題で子供たちは目を輝かせている。
顔を洗って拭いたタオルの中で考えた…
口付哉太は今週末どうやって過ごしたのだろうか…と
そして溜息をつく
あぁ、またあの女のことを…考えている……