第9章 乱離骨灰【ラリコハイ】
未だ射精の余韻に浸る信長様を見上げて、は微笑みながら確認しろとばかりに口を開く。
まるで褒美を強請る躾の行き届いた飼い犬の様だ。
こんな行動をされては……愛でない訳にはいかぬ。
利口だ、可愛い可愛いと撫で回して、食べて仕舞いたい程に愛で尽くしたい。
当然、信長様も俺と同じ想いなのだろう。
いや、それ以上かもしれない。
「ああ…分かるぞ、。
全て飲み尽くしたのだな。
良い子だ。」
の両頬を然も愛おしいとばかりに撫で回し、そしてそのまま腰を屈ませ唇を重ねた。
「さあ……次は貴様の番だな。
、どうして欲しい?
俺にどうされたいのか…己で動いてみよ。」
信長様は、そう言われても恥じて動けないを愉しみたいと思ったのだろう。
そんな劣情は当然俺も持ち合わせている……いや、男なら誰だとて。
然もの様な見目も心根も愛らしい女が相手であれば、そんな劣情は容易に最高潮に達する。
だが、は………
己の噴き出した潮でぐっしょりと湿った褥に仰向けに転がり、両腕を信長様に向かって大きく上げ広げ……
この上無い程、嬉しそうに、幸福そうに、にっこりと笑った。