第14章 君は誰のもの
〜咲良side〜
家に帰るとすぐ、電気くんに抱きつかれた
『わ!どうしたの!?』
ぎゅう…と不安そうに抱きしめてくる腕の中で
もしかして、先輩とのこと気にしてるのかも…と容易に気づく
それでも、ヤキモチを妬く電気くんを少し虐めたくなって
『なにかあった?』
なんて聞いてみる
電気君に言わせてみたい…
こんなに落ち込んでいる原因を
「ん…なんでもない」
そう来たか、意外と大人だな
なんて思いながら金髪を撫でる
『なんでもないの?』
電気くんが肩に顔を埋めてくれてて助かった
だって私今きっと
とても楽しそうな顔をしてしまっている
妬かれるのなんて、めんどくさいと思っていたけれど
年下男子だからか、可愛くて仕方がない
もっと束縛してくれてもいい
「なんでもない…けど、抱かせて」
こんな可愛い顔で上目遣いにそんなことを頼まれてNOと言える人が居るならお会いしてみたい
私はYESの代わりに電気くんの頬にキスを落とす
その唇をすぐに電気くんの唇が捕まえに来て
深いものに変わっていく
「ベッド行こ、も…我慢出来ねぇ」
腕を掴まれて急かされるように引っ張られる
ベッドに乱暴に押し倒されると
上から電気くんが覆いかぶさってきて
またスグに口付けを落とされる
シャツの中に指が滑り込んできて
もう慣れた手つきでブラのホックを外され
電気くんの長い指が突起を摘む
『んっ』
引っ張られると下半身が濡れていくのがわかる
昼もあんなに何度も愛し合ったのに
私の性欲も電気くんにつられて高校生並になってしまったのかな
「今日…中に出すから」
無言で愛撫を続けていた電気くんが律儀に断りを入れてくる
夜家でする時は、ゴムをすることが多いのに
今日は違うらしい
電気くんと付き合い始めて、
勢いで中に出してしまうことがおおいから
ピルを飲んでいる
だから私としては毎回中に出してくれても構わないのだけれど
『ん…いいよ』
余裕がなさそうな彼の前髪を耳にかけてあげる
いつものおちゃらけたキャラの電気くんも好きだけど
独占欲に支配された彼の表情も色っぽくて素敵だ