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【ヒロアカ】⚡︎【上鳴電気】

第13章 すれ違い絡み合い



「報告書」を言い訳にして
後で会う約束をこじつけた

小走りで備品管理室に戻っていく咲良の後ろ姿を見つめる

咲良の姿が見えなくなったところで
生徒たちに向き直り
「次の授業は水難ゾーンで行う、移動しろ」

と告げ、職員室に戻った



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〜上鳴said〜


正直、苛立ちより…ビビったって方が感想としてはデカかった

たぶん俺だけじゃねぇ…クラスメイト全員が思ったことは
「相澤先生…あんな顔するんだ」

全く同じことを思った感想を口にする芦戸
クラスメイト全員が頷く


「なんか…上鳴の彼女のこと…好きっぽく見えたの私だけ?」
少し俺に遠慮気味に、耳郎ちゃんが言う

「どうかな…ちょっとそう見えたけど…」
頬をポリポリとかきながら麗日が同意する

どうもこうもない俺もそう思った

「でもさ!上鳴と付き合ってるわけだし!」
「そうそう、心配することないって」
フォローするように言ってはくれるが
俺はといえば、なにも言えないままただ立ちすくんでいる

まさかランチラッシュだけじゃなくて
相澤先生まで恋敵になろうとは思わなかった

実力、年齢共に全く勝ち目がない
見た目だって、あんなボロボロの格好してるから
みすぼらしいとか何とか言われてるけど
女子の中では「渋い」とか「カッコイイ」とか
結構人気があるのを知っている

先生には大人の色気ってものがある

もしあの勢いで…いやむしろ生徒の前だからあの程度なだけで
もっと強く迫られたら
咲良も揺らいでしまうのでは…


フツフツと嫉妬心がこみ上げてくる
ランチラッシュの時に感じたものとは違う
危機感と独占欲

初めての感情に戸惑うけれど
今心の中にあるのは一つだけ

早く早く、咲良に逢って
自分のものだと確かめたい



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