第9章 再会は突然に
〜上鳴said〜
ウキウキでマンションまで走って帰る
今日もスパルタ授業で腹減ったー!
けど、帰ったら咲良のうまい飯が待ってると思うと嬉しくて仕方がない
電気のつく部屋の窓が視界に入ると、走る速度も上がる
早く早く早く会いたい
「ただいま!」と玄関を開けると
『おかえりなさい』と迎えてくれる俺の未来の奥さん
抱きしめないでいられなくね?
かわいすぎんだろ、俺の嫁!
ぎゅーっと抱きしめると抱き締め返してくれる
この帰宅の瞬間ほんとに幸せ
席につくと美味そうな晩飯が今日もたくさん並ぶ
「まじ美味そう…幸せ」
こんなに常に幸せ感じれるとか幸せすぎる
ふたりで手を合わせて、食べ始めるけど…
「……なんかあった?」
何か、咲良の様子がおかしい
『うん…あのね、就職先きまったの』
「お!おめでとう!
どこ?雄英の近くにしたか?」
『うん…めっちゃ近い』
「っしゃ!
で、どこ?めっちゃ近くだと…花屋もあるし…ケーキ屋?
英会話教室?あ、道挟んですぐの司法書士事務所とか?」
『雄英』
「?…………ん?雄英?」
『うん…雄英高校』
「就職先が?」
『雄英高校』
「えーーーーーーーーーーーー!!!!!」
思わずデカい声で叫んでしまう
『驚くのも無理ないよね…わたしも驚いてるもん…』
「え、先輩が職場紹介してくれたんだろ?」
『うん、先輩が雄英の先生だなんて知らなくて…
マップに従って待ち合わせ場所行ったら雄英で、
校長先生に会ったら即採用されて…』
あーもーごめんね…と頭を下げる咲良
「いやいやいやいや!謝る必要ねぇって!
逆に嬉しいし、学校行っても咲良に会えるとか」
これは本心だった、まさか咲良が雄英で働くなんて夢夢思ってもなかったけれど、願ったり叶ったりだ
『校長先生の個性?で私と電気くんの関係もバレてるみたい?で…
それでも問題ないから働いていいって言われたの…』
「まじか、じゃあ隠さなくてもいいっつー事?」
『いや、出来れば公にはしたくないけど…』
「でも俺のクラスメイト何人かあってるし、バレるくね?」
『ううー…イメチェンして隠れる…
備品管理だし、生徒と関わる訳では無いし』