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【ヒロアカ】⚡︎【上鳴電気】

第8章 他人様の言うこと




「ねえ、電気
この中で一番驚いてるのが咲良ちゃんなんだけど…

アンタ許可取らずに言ってんの?」

「あ、そう言えば咲良に言ったことなかったわ」

馬鹿だねーとお母さんが笑う
頭がついていけない

「咲良ちゃん大丈夫?」
電気くんのお母さんが心配して聞いてくれる


『あ、あの…
私、電気くんより相当年上で…
まずは交際そのものを認めていただきたく、今日はご挨拶に伺った次第でして……』
言葉がうまくまとまらない
電気くんの爆弾発言に動揺してしまって、言おうと思ってたこと全部台無しだよ!


「年上かなー?とは思ってたけど
そんなに離れてる?」
お母さんが聞いてくる

『12個離れてます…』
言葉に出すと再確認する
私と電気くんは一回りも離れている…



「へぇ!じゃあ…27?」

『はい…』

電気くんは黙って私たちの会話を聞いている

少しの沈黙のあと、電気くんのお母さんが口を開いた


「逆に、大丈夫?」

『と、申しますと…』

「いや、タダでさえガキっぽいのにさ
さらに12個も下だと、幼稚園児みたいじゃない?」

『…いえ、そういったことは…ないんですけれど』

「結婚とかも焦ってたりしてない?」
これは…遠まわしに断られてるのかな

体が冷たくなるのを感じる
やっぱりダメだったか…だからと言って、年齢を隠したまま祝福されるのは良くないと思ったんだから仕方がない


「電気、あんたも本気で結婚するって言ってんの?
ちゃんとその言葉に責任取れんの?」

もう、なにを聞いても辛くて俯いてしまう
泣いてはダメだ、私は大人なんだから、お母さんの前で泣いてしまえば
お母さんを困らせてしまうだろうから

ただ、唇をかんで耐えた

「おう、本気で言ってる
一時のテンションとかじゃなくて、マジで考えた上での答え」

ありがとう電気くん…その言葉だけで
あなたに会えてよかった

あとは、お母さんからやんわり断られるセリフがくるだろう
そしたら、私から別れを切り出せばいい
無理に一緒にいて、お母さんと電気くんの関係を壊してはいけない


電気くんのお母さんはふぅ…と溜息を吐いて言う

「私はさ、18であんた生んだから分かんないけど…
27の女を二年も待たせるって、重罪なわけ
それも、あんたの勝手な理由で」

隣で電気くんが息を呑む音がした

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