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【ヒロアカ】⚡︎【上鳴電気】

第8章 他人様の言うこと



「ハーイ」とテンション高めの声がして玄関が開く
金髪の女性が顔を出した、思ってたより若く見える

「ただいま」と少し照れた様子で言う電気くん
『はじめまして、花咲咲良と申します』
わたしもぺこりと頭を下げた

別に彼氏の親に会うのは初めてではない
言ってしまえば婚約の挨拶だって経験済みだし

なのにそれよりもっと緊張する、電気くんのお母さんの顔が見れない


「電気!やるじゃん!」
バシバシ方を叩かれる電気くん

「恐縮っす」電気くんは頭を掻きながら笑う
あ、やっぱこういうノリのお宅なんだね…

でも、多分お母さんも私が27だとは知らないからこの反応なだけで
知ったらどうなるか分からない

促されるがままソファーに座った

『あの、これつまらない物ですが…』
昨日用意しておいた焼き菓子セットを渡す

「えー!気を使わないでいいのにー
ありがとう」
やっと目を見ることが出来た、でもやっぱり緊張するな…


紅茶が綺麗ティーカップに注がれる
電気くんも、なんだか少しソワソワしてるみたいで
それが更に落ち着かない


「まさか電気にこんな可愛い彼女ができるなんてねぇ
ほら、この子チャラいでしょ?見た目だけなんだけどさ

だからギャルっぽい子がくるんだろうなーとか思ってたの
それでも全然いいんだけど、
こんな綺麗なお嬢さんつれてくるなんてさー

育て方正しかったわー」

なんて答えたらいいのか分からないけど、とりあえず『ありがとうございます』って笑っておいた

「可愛いだろーオレの彼女」
電気くんが自慢げにいう
肘で小突きたくなるのを我慢して俯く、こういう時ってどんな顔してればいいの?

「なんか色々迷惑かけてない?大丈夫?」
お母さんに聞かれる


『いえ、とんでもないです
とても良くしていただいてます』


「てかさ」と電気くんが口を開く

「オレ、18になったら結婚したいんだけどいい?」

うっわ!いきなり爆弾放り込んできたよこの人
その質問を聞いた途端、私は汗が止まらなくて困ってしまった
いや、暑いのではなくて冷や汗


「いいんじゃない?」
ケーキを食べながらあっけらかんとした返事が返ってくる

『へ…』
間の抜けた声が出てしまう


え、そんな、簡単に?



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