第5章 ホントのハナシ
『え、えっと…』
一気に話しかけられてパニックになってしまう
みんな同じ制服だし、電気くんのクラスメイトかな?
「はいはい!咲良が驚いてっから
ゴメンな?いきなりダチ連れてきて…」
『あ、ううん
それはいいんだけど…
はじめまして、花咲咲良です』
ぺこりと頭を下げる
「そ、咲良ちゃん♡オレの彼女〜」
電気くんがぐっと肩を引き寄せる
峰田「ほんとに付き合ってるんすか!?」
目から血を流し続けてるこの男の子は大丈夫なのかな?
『う、うん…』
頷くと、峰田くん?の血涙は激しくなった
芦戸「なんで上鳴なんかと付き合ってるんですかー?!
そんなに可愛いのに!」
「ひでぇな!芦戸!」
電気くんがそう言うと、芦戸さんは「ごめたん」って謝っている
仲いいなぁ
『電気くんには助けてもらったの
私には勿体ないくらいイイ人だよ』
心の底からそう思う
彼がいなかったら、立ち上がれなかった
気まぐれでも、私と付き合ってくれているのだから感謝しかない
「咲良…」
電気くんが私を見つめてくる、本人がいること忘れてた…恥ずかしい…
「上鳴をよろしくな!咲良さん!」
えっと…切島くんだったかな
電気くんの友達なんだろうな、雰囲気ちょっと似てる
『うん、こちらこそ』
「じゃ、オレらデートだから」
電気くんが嬉しそうに私の手を握ってみんなに手を振る
耳郎「邪魔して悪かったね」
峰田「ちくしょう」
芦戸「咲良ちゃん、まったねぇー!」
切島「おう、また明日な!」
各々声をかけて去っていく
みんなと話す電気くんはなんだか、高校生らしかった
みんなが見えなくなって、電気くんが私に向き直る
「ほんとに、いきなり連れてきてゴメンな?」
『いいよ、みんないい子だね』
「だろ?クラスのヤツら
面白いやつ沢山いんの」
スタバに入り注文してから席に付く
『それより、電気くんが本当に雄英だったってことに驚きだよ…
頭良かったんだね』
「まぁ、クラスだと下の方だけどな」
『それでも凄いよ
ヒーロー科ってのもホントなの?』
「ん、それもホント
チャージズマ、オレのヒーロー名♪
将来有望なヒーローの卵、お姉さんいいの拾ったね」
『チャージズマ…』
電気くんのヒーロー名を呟く
なんか、カッコイイ