第5章 ホントのハナシ
〜咲良side〜
スタバの前で電気くんと待ち合わせることになった
LINEを確認して一度ホテルに戻る
レースのワンピースに着替えて、少しだけメイクを付け足す
少しでも可愛くして行きたいと思ってしまうあたり
自分でも、この恋に本気になってるんじゃないかって心配になる
『ダメダメ…本気になったら
向こうは遊びなんだし』
鏡の中の自分に言い聞かせて部屋を出る
それでもやっぱり、スタバの前で彼を待っていると
少しウキウキした気持ちになる
同棲を始めてからというもの、裕太とはデートらしいデートはしてなかった
なんだかこんなの久しぶりで嬉しくなる
「咲良ーーー!」
名前を呼ばれて振り返る
電気くん…制服だ、やっぱ本当に高校生なんだ…
制服着てたら余計に高校生っぽい………って
『電気くん…その、校章って……』
UとAが組み合わさったロゴ
私も見たことある、その校章は
「ん?あ、言っただろ?雄英高校だって」
『うそ、ホントに雄英なの?!』
完全に嘘だと思っていたから、驚いてしまう
「あ、でさでさ咲良今日はさ」
電気くんが嬉しそうになにか言おうとしているけれど…
『あれ?』
後ろから制服の子たちが5人こちらに猛ダッシュしてくるのが見えて指を指す
「「「「かーーーみーーーなーーーりーーーー!」」」」
「ひっ!!」
芦戸「この人?!この人?!?!かわいいー!」
『ひゃう!』
可愛いピンクの女の子が私の肩を掴んでぴょんぴょん跳ねる
え?なになに?!
峰田「許さねぇ!許さねぇぞ!!」
小さい男の子が電気くんの頭にしがみついて血の涙を流している
耳郎「ホントだったんだ、完全嘘だと思ってた」
切島「チワっす!俺切島鋭児郎っす!」
芦戸「ワタシ芦戸三奈ー!可愛いよぉー」
耳郎「耳郎響香、ヨロシク」
峰田「オイラ峰田実…上鳴と付き合ってるって嘘だよなぁ?!嘘って言ってください!!!」