第5章 ホントのハナシ
授業終わってすぐ教科書をカバンに詰め込む
一瞬でも早く帰りたい
耳郎「なんでそんな急いでんの?」
「今から彼女んとこ行くから〜」
芦戸「ほんとに彼女できたのー?幻想じゃなくて?」
「大真面目!」
砂藤「まじなら、どんな子か気になるよなー」
切島「だよな」
峰田「どうせ嘘だろうから、後ろからついて行っていいか?」
「嘘じゃねえって!なんでオレそんなに信用ないの?!」
芦戸「信用ないんじゃなくてー」
瀬呂「彼女ができるって図が想像出来ねぇだけ(笑)」
「なら紹介したいし付いてくる?」
峰田「お、おい大丈夫かよ…嘘なら今言っといた方がいいぞ?」
「言っとくけど、失礼なことだけは言うなよ!」
「「「はーい」」」
咲良に待ち合わせ場所をLINEする
上鳴【今から帰るけど、その前にどっかでお茶しね?】
【私も終わったよー、いいよスタバでいい?】咲良
上鳴【OK、なら後でな】
【はーい】咲良
咲良にはコイツら連れていくのは言わないでおいた
なぜか咲良は自分が成人してる事に引け目感じてるみてぇだし
咲良の驚いた顔も見てみたくて
思ったより早く紹介できることに胸が躍る
めちゃくちゃ可愛いオレの咲良を見せたくて仕方なかった
ホントに思ったよりべったりタイプだったんだな、オレ
ずっとそばに居たい
一瞬でも早く会いたい
無意識に少し早歩きになってしまうと
クラスのヤツらから「早いよ!」と突っ込まれちまった
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もう少しでスタバにつく
オレは振り返ってみんなにむかっていった
「全員で行くと、ビビるから
まずは俺がいって説明してくるわ」
切島「おう!」
芦戸「ドキドキするー!」
峰田「………」
「じゃあ、行ってくる!」
ぐっと親指を立てると、みんなも親指を立ててくれた
スタバまで小走りで行くと、咲良の姿が見える
やべ、オレ今めっちゃ締りがない顔になってる
嬉しくて嬉しくてしかたがない
「咲良ーーー!」
名前を呼んで手を振ると、咲良が振り返った
真っ白のレースのワンピースに身を包んだ俺の天使
かわいい、本当に可愛い