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【ヒロアカ】⚡︎【上鳴電気】

第19章 もしそうだったとしても




上鳴が家に着くと、やけに静かで、何とも言えない光が
部屋の奥で光っている

上鳴は、靴を脱ぎ捨てながら

「咲良!」と叫び、部屋に駆け込むと


ベッドの上には、無数の花と、
光に包まれた咲良の姿


すぐに駆け寄り、抱き抱えると
顔の半分は、まだ、どうにかみえて


『で…んき…くん?』


「咲良!大丈夫か?!」

『えへへ…最後に、あえ、た…』

咲良の手が、そっと電気の頬に触れた


『も…時間、み、たい…

この…まま、同い、年で、いたか…たな…

そしたら…電気く、んと…堂々と、付き合え…る…のに』





「………俺は、
もちろん、15の咲良と出会ってても
ぜってぇ好きになってる…

けど、俺…やっぱり27の咲良が一番好きだ

12年後、すげぇいい女になってるんだぜ?
だから…安心して戻っていい

ってか、戻ってきてください」

そう伝えると、咲良は驚いたように目を大きく開いて
でもまた嬉しそうに細めて笑う

『そっかぁ…よかった…』

そっと、まだ光っていないところに口づけを落とすと

完全に咲良は光に包まれて

そのシルエットは徐々に形を変え、
上鳴はあまりの眩しさに目を瞑った



数分して、徐々に弱まった光に
恐る恐る目を開く…と



腕の中には、27歳の体に戻った咲良がスヤスヤと眠っている


「咲良…!」


抱きしめると、やはり、程よく柔らかくて
色っぽい匂いがして


たった四日間姿を変えていただけなのに
ずいぶん離れていたような気持ちになった

咲良の寝顔に胸が高鳴る


あぁ…やっぱりこっちの姿の方が好きだ


咲良が何と言おうと、俺が惚れたのは
今まさに目の前にいる、ありのままの彼女だから



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