第4章 第三章 地球を大切にノーモア森林破壊
「じゃあ、さっきから喋ってるのは君の方なんだ」
「そうです!腹話術などではございませぬ!」
「ふーん。こんのすけも喋るけど話したことある?」
「ありますとも!こんのすけ殿と私は朋友なのですよ!」
「え、そうなんだ。あー、だから君達には威嚇しなかったんだね」
色々と合点がついた。こんのすけが妙に静かだったのもそう言うことなのか。
「えぇ。この本丸に来た頃はよく語り合ったものです。」
「今は違うんだ?」
「うぐぐ、やはり中々に意地悪な方ですね!今は…………こんのすけ殿も忙しいので」
いい終えるや否や、お供はショボくれてしまう。少し意地悪しすぎたか。
「そうだね。でも、こんのすけもお供さんと話をしたいと思ってるよ」
「そうでしょうか?ならば、良いのですが」
「何なら、今度連れてくるから、私達が畑仕事してる時にでも話せばいいんじゃないかな」
「………ならば、とっておきの土産話を用意しておきましょう!誰もが聞かずにはいられぬ痛快にして愉快な話を!」
「いいねぇ。寧ろ私も聞きたい」
彼岸花が冗談半分本気半分で言うと、お供も大きく尻尾を振って頷いた。
「でしたら、ぜひ!こんのすけ殿と一緒に」
「いいの?ありがとう。でもまず最初は、二人で話しなよ。折角なんだし」
「そうですなぁ。それならば、お言葉に甘えまして、そうさせていただきます!」
「うんうん。そうしなさいな」
とにかくテンションの高いお供に若干驚きつつ、彼岸花は頷いた。
因みに、彼岸花がお供と話している間、鳴狐は全く喋っていない。口も開いていない。こちらはこちらで何だか拗らせているようだ。
「そういえば………」
頃合いを見計らって彼岸花は口を開いた。
「さっき、この本丸に来た頃って言ってたけどそれって、どれくらい前の話?」
彼岸花が尋ねると、お供は少し考えてから言った。
「そうですねぇ………あれは、大体二年と三ヶ月程前でしょうか?ねぇ、鳴狐」
「…………そうだね。」
(二年と三ヶ月)
「二人はこの本丸では早く来た方?」
「早い方です。我々の前には初期刀である加州殿と山姥切殿、短刀の方が数名しか居られなかったので」
「初期刀って、やっぱりあの人なんか」
脳内でその姿を描くが、不思議と怯えた顔しか出てこなかった。のんびりと考える彼岸花。お供より爆弾発言が出たのはその直後の事である。