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〈刀剣乱舞〉もしも、明日………

第4章 第三章 地球を大切にノーモア森林破壊


解らないが、危害は加えて来ないので放置する事にしている。何より捕まらん。
まぁ、ちっちゃいおじさんと同じだ。ただそこに居るだけ。
(何だかなぁ)
そうは思っていてもスッキリしない心。後味の悪い視線。いっそ、話しかけてくればいいのに。
階段を一歩一歩上がる。
上がり終えたとき、そこに誰かが立っていた。
木の影に隠れる相手の全貌は見えない。
「!だ、誰かな?こんな遅くに出歩くもんじゃな…………」
「…………聞きたいことがある」
何時ものノリで話しかけたその時、聞こえてきたのはそんな言葉。
「……………………いいよ。何?」
「………………君は本当はどんな人?」
「見て解らんか。こういう人間だよ、というか刀だよ」
両手を広げて言うが、相手は納得していないようだ。
「悪い人?いい人?ちゃんと、言って」
「………言葉が欲しいのかい?信じようかどうか迷っている人の言葉が?あげてもいいよ。だけど、それはあまりにもいい加減じゃないかな。まず聞かせてよ。君は、信じる気があるの?」
「……………信じたい……………ううん。信じる」
「悪い人だよ」
「!!」
彼岸花が即答すると、相手が解りやすく狼狽えた。
意地が悪いと思っても、面白いと思ってしまう。
「だって、私は君の反応を見て楽しんでるんだからね。」
「…………………」
「信じてくれること、嬉しいよ。すっごく。ありがとうって、素直に言えない私はやっぱり少し意地悪なんだろうなぁ。でも、この本丸を良いものにしたいとは思ってる。」
「……………本当に?」
「嘘で畑仕事も掃除も出来ないな。」
「……………………うん。そうだね。」
「納得した?鳴狐」
「!?」
「嫌々。流石に解りますよ。ヘリウム吸ってくれば良かったんでない?」
(そしたら爆笑したわ)
「へり、うむ?」
「今度教えてあげる。じゃあ、帰りますか」
近づくと少し肩を揺らされたが、逃げられる事はなかった。
「ところで………」
「鳴狐!!よく頑張りましたよぉ!!自分の言葉で、よく、よく…………!!」
彼岸花がとある事を聞こうとしたその時、異様に高い声が辺りに響いた。
彼岸花と鳴狐が見守る先。草むらより走ってきたその影は、鳴狐に飛び付くとそのまま感極まって泣き出した。
「鳴狐、私は、私は嬉しく思いますぞぉ!このお供今日ほど感動した日はなく、また…………………(以下略)」
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