• テキストサイズ

〈刀剣乱舞〉もしも、明日………

第4章 第三章 地球を大切にノーモア森林破壊


……………彼岸花がそれに気付いたのは、倉の中を五周し終え六周目に入った時だ。
足を擦るように歩いていた矢先、足がなにかに引っ掛かった。
それは丁度棚の横を通りすぎたときだったので、一瞬棚の足に引っ掛かったのかと思ったが、違う。
床を見ると、微かな凹み。
「き、きやがった。これだ、これこそがラピュタの叡智だ!!」
色々とうろ覚えの台詞を叫びながら、凹みに手をかける。
少しだけ弄ると、何とか上がりそうだ。
そうと決まればやることは決まった。
まず、棚の箱やら葛籠やらをおろす。そして、何も入っていない棚を押す。
わくわくとした気持ちで、凹みを持ち上げるように引っ張った。
「最高にハイってやつだ!!」
バーン!と音を立てて開かれる隠し扉。
そこには梯子がかかっており、まさにこれこそ地下への入り口。
開けた瞬間埃が冗談じゃないほど舞い上がってきた。
流石の彼岸花でも思わず口元に腕を当て、袖を盾にしたくらいだ。
埃がおさまるのを待ちながら、まだ見ぬ地下へ思いを馳せる。
徐々に落ちていく埃。真っ白になるのを覚悟で、彼岸花は地下へと飛び降りた。梯子などいらぬ。
ダンッ、と着地する。
埃で目がいたくなる。涙が出そうになるのを堪えて、天井付近の窓を開けた。
身長が足りなかったのはご愛敬で、棚を踏み台にさせてもらった。
窓の付近で息を吸う。
射し込む光のもと振り返れば、ずらりと並んだ棚に入っているのが全て本であることに気がついた。
「本、本かぁ。」
彼岸花はあまり本を読まないタイプである。
字を追いかける事より景色を見ることが好きな彼岸花は少しガッカリした。
(あ、でも。宝の地図とかあるかも。)
幼稚な発想と考えた奴は心が汚い証拠です。
まぁ、宝の地図とまでいかなくとも何かあるかもしれない。まずは探索。RPGの定番だ。
こうして、彼岸花の地下探索が始まった。

「動物図鑑、整体心理、体の仕組み、植物の本に………あ、農作の本発見。後で借りてこ。えっと、あとは、科学の秘密。うーん、学校の図書館か、ここは」
面白い本が何一つ無い。
ここまで確認した本棚は全部で十二。にもかかわらず、どれもがこんな感じの本である。
余程前にいた人間は勉強熱心なのか。基礎的な本から、マニアックな本まで幅広く置かれている。
ただし、ジャンルは限られていた。
/ 281ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp