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〈刀剣乱舞〉もしも、明日………

第4章 第三章 地球を大切にノーモア森林破壊


「いいのいいの。私、畑大好き、水やり、する。わかる?」
自慢のフリーダム精神で片言に説明する。
四人はネタの意味がよく解っていないようだったが、取り敢えず頷いてくれた。
獅子王が言ってくれた様に、確かに毎日畑に来るのは大変だ。でも、この提案は彼岸花にとって、大切な未来のための一歩だ。四人がローテーションで来るということは、少なくとも二人きりになれるチャンスが出来たということになる。
「やっと二人きりになれたね」ということだ。
自然にこういう機会を作っていかなければ何時までたっても何も変わらない。
一先ず、ローテーションの順番を決める四人を見ながら彼岸花はうんうん、と頷いた。

「それじゃあ、俺達は帰るからな。」
「うん。本当にありがとう」
手を振る歌仙を除く三人に手を振り返して、彼岸花も踵を返した。
因みに、こんのすけは仕事で先に帰ってしまっている。
彼岸花も帰ればいいのだろうが、まだ日も高いので今の内に倉庫の片付けに行くことにした。
ガンガン働く人をきっと神様は見ていると思うので、ようするに神様への媚だ。
下心たっぷりの働きにどんな評価を下されるかは解らないが、やって損なんて事はない。

そんなこんなで彼岸花は倉の前まで来ていた。
見ているだけな中にまでは足を踏み入れない彼岸花。実は、ちょっとばかし思うところがあったのだ。
(この窓の位置的に、地下あるよね?)
彼岸花は地面付近にある横に細長い窓を見ながら思った。
前に、政府の役員二人と他の本丸の視察に行ったのだが、あそこの倉にも地下があった。因みに、無理矢理ついて行った。
この間は気付かなかったが、ここの倉にも奥に階段があるのかもしれない。
地下というものは不思議な魅力があると思う。絶対に見に行かねば。
意気揚々と倉に突撃する彼岸花。
倉の中は相変わらず汚いが、この際いい。
「待ってろよ。地下」
倉の中には、幾つも棚がある。
それぞれに箱やら葛籠やらが収納されており、今日は遠慮しておくが時間がある時に見てみるのも面白いかもしれない。
ザッと辺りを見渡しながら、倉の中を一周する。……………一周してしまった。
「あれ、地下は?」
階段など何処にもなかった。
疑問に思いつつ、再び辺りを見渡す。
諦めの悪い彼女は、もう一度倉の中を練り歩くのだった。
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