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〈刀剣乱舞〉もしも、明日………

第4章 第三章 地球を大切にノーモア森林破壊


ーーーたった、一度でいいの。桜を、この目で見れたなら……………


朝。
彼岸花は、ふっと目が覚めた。
「うーん。今日もいい朝。」
勝手にしいた布団から起き上がる。
大きく体を伸ばして、光の射し込む障子を見た。
息を吸って、頬を両手で叩く。乾いた音と、痛み。
気合いは充分。
「よーし。働きますか」
手早く着替えて、障子を開ける。
流石山のなかである。空気が美味しい。
(えっと、こんのすけは………)
「彼岸花様!」
「おっ、こんのすけ。おはよう!」
「おはようございます。もう、行かれるのですか?」
「うん。あ、そうだ。今日の出陣は?」
「ありますが、今は誰も暴力をふられてはおりませんし、大丈夫だと思います。」
「最近、主さまが大人しいのです」と付け足すこんのすけ。言い方はどうかと思うが、それは何よりである。
(もしかして、私みたいにあからさまに言うこと聞かない奴が出てきて心境の変化があったのかも。)
極めて低い可能性ではあるが、零ではない。
もしや、案外うまくいくかも。油断はならないが、思わずにはいられなかった。
(でも、夜枷はあるんだよなぁ)
昨日も一人、呼び出されていたし。
「あ、そうだ。こんのすけ、金髪のさ布を被っている人、解る?」
「山姥切国広の事ですな」
「山姥切国広…………こりゃまた、けったいな名前だね。」
「まぁ、刀ですから」
「それもそうか。」
頷いて、彼岸花は気持ちを切り替えた。
「それじゃあ、案内よろしくね」
「お任せください」
こんのすけを抱き上げて、頭にのせる。
今日は、いい天気だ。本当に、絶好の畑仕事日和。

昨日の話を思い出しながら、取り敢えず畑までやって来た彼岸花。
こんのすけも案内すると言いつつ何も言わないので、ここまで世間話しかしていない。
「畑まで来たけど、ここからどっちに行けばいいの?」
「えぇ。ここから、あっちの水汲み場まで行ってください。」
こんのすけが指差す(肉きゅうをむける)先には、少し広めの水汲み場。
収穫した野菜を洗ったりも出来るのだろう。少し深めに作られ、水が貯められるようになっている。
「あ、そうか。例の池から水を引いてるんだね」
ポン、と手を打って納得する。
「そういうことです。それでは、行きましょう」
こんのすけに案内されながら、彼岸花は歩いた。
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