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〈刀剣乱舞〉もしも、明日………

第4章 第三章 地球を大切にノーモア森林破壊


お風呂を上がった彼岸花はこんのすけと別れ、屋敷内を彷徨いていた。
「さーて、今日はどこで寝ようかなー」
彼岸花には自分の部屋がない。
いや、それは他の刀剣達も同じなのだが、彼岸花は彼等とも対立しているため、道場で寝るわけにはいかなかった。
そんな彼岸花が何処で寝ているのかと言えば、空き部屋である。
どうせ、屋敷の殆どの部屋は使われていないのだ。なら、何処で寝ても自由である。指示しない方が悪い。
そう思いつつ、彼岸花は折角なら色々な部屋で寝ようと移動していた。
何分、荷物も何もないこの身一つの存在だ。身軽なものである。
蛇足だが、風呂上がりの服については何処かの部屋で調達した服を拝借した。これも、指示しない方が悪い。
空き部屋は沢山あるが、どの部屋にも箪笥があったり、布団があったりするので、元は使用されていたのではないかと予想。
この本丸事態、出来て数年のものとはとても見えない。元は普通の民家だったのか、それとも他の審神者が使っていたのか。定かではないが、人が居た後は色濃く残っていた。
「……………………………あ」
廊下を曲がった先、特徴的なシルエットの人物が。
彼は、彼岸花に気付いたが、何も言わずに踵を返してしまった。
「ああぁぁ!まって!」
呼び止めるが、足を止めてくれない。
彼岸花は、小走りで声の届く所まで近寄ると、頭を下げた。
「ありがとう!初日に止めてくれて!心から感謝してる!」
背を向ける彼に、彼岸花が頭を下げていることは見えない。
彼岸花も、頭を下げているので彼が振り向いてくれたかどうかは見えない。
足音が一瞬、止まって、また聞こえだした。
一瞬だけでも止まってくれた。
その事にホットしつつ、彼岸花は息を吐いた。
願わくば、伝わっていればいい。
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