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〈刀剣乱舞〉もしも、明日………

第3章 第二章 変化を求める、カメレオン


ーーー座敷での騒動より三十分後。 

門の前にて彼岸花はグッと体を伸ばした。
「あぁ、空気が美味しい。心がピョンピョンするんじゃあー」
「何を呑気な事をいっておられるのですか!!」
「あ、こんのすけ。おはよう」
「おはようございます!そして、話を聞いてください!」
慌てているようすのこんのすけに彼岸花は首をかしげつつ、話を聞くことにした。
「彼岸花様!貴方は、阿津樫志山がどのような場所かをご存知ないのでしょう!?」
「山でしょ。鹿とかいるかなー?」
「鹿の前に貴方が狩られます!!」
「な、何て事を言うんだ」
会って一日たったか経たないかだが、既にこんのすけの突っ込みスキルがあがってきている。あと、容赦のなさも。
「あそこは、あそこは今の貴方で生き残れる場所では無いのですよ!!」
「マジかよ。遺書、書いといて正解だね。」
「冷静すぎます!」
「大丈夫だって。私には墓石落としがあるから」
「プロレス技をかける隙のある相手なら、勝てています!」
プロレスってしってんだ。何気にビックリである。
彼岸花はふと、空を見上げるとこんのすけを抱きかかえた。
「うわっ、彼岸花様!?」
「まぁまぁ、落ち着きなさいな。ほら、空見て。こんなにいいお天気だよ。こんな日に死ぬのはもったいないって。必ず帰ってくるよ」
「……………ちゃんと、今の貴女で?」
「うん。帰ってくる。約束するから、待ってて」
ふりじゃないぞ。と、付け足して彼岸花は笑った。
遠くから、何やら話す声が聞こえてくる。
出陣の時まであと、10分。恐くはない。
何も解らない中で恐怖も何もありはしなかった。とりあえず、ポジティブである。
「一先ずは、話ができるといいな。」
こんのすけをおろしてやると、彼岸花は息を吐いた。

阿津樫志山の恐怖を彼女が知るまであとーーー
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