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〈刀剣乱舞〉もしも、明日………

第7章 第六章 夢を見るのは、生きている者だけらしい


確かな意思を持つ瞳で、燭台切はいった。
獅子王と歌仙はその言葉に、それぞれ胸の内の思いで頷いた。
「そうだな。一人より二人。二人より三人、だよな」
「三本矢なら折れないとも言うしね。その時は、愛染や鳴狐にも声をかけよう。きっと、断りはしないはずだよ」
「太郎太刀と次郎太刀、それからくりちゃんに粟田口の……………って、上げだしたらきりがないね。」
燭台切が笑う。
「なんか、気付いたら随分と増えたな」
獅子王は染々と言った。
「そうだね。短い間に色々な事があったから、話さざるを得なかったんだろう。僕も含めて」
歌仙が相変わらずの口調で言う。
「少しのことでも人は変わるんだよね」
燭台切の言葉に二人は同意する。
「僕らは変わらないといけない。この先もずっと。生きている限り」
「あぁ、解っている。変わるさ、この本丸も含めて。僕らが変えるし、彼女も変えていく。」
「なら、置いていかれないようにしないとな。」
三人は顔を見合わせて一つ、ここで意思を共有した。
まだまだ不安定な自分達だからこそ、先ずは三人で互いを見張っていこう。置いていかれた奴の負けである。
(絶対に、今度こそ………)
獅子王は誓った。











数時間後ーーー通称ゴミ箱にて
「えーーーーっと、捌きはじめておよそ二時間。既にこれだけの加州清光を発見したのですが………………」
彼岸花が指差す先には既に山のように積まれた赤い刀達。
「で、どれが君達のお友だち?」
彼岸花は振り返って微妙な顔をする三人に尋ねた。
そんな、彼岸花達の足元にはまだまだあります刀の山。まだ一部屋の半分も片付いてはいない。床がとても遠い。
「どれも加州だけど加州じゃありません」
「哲学かな?というか、よくわかるね」
「なぐりますよ。ふつうにわかります………………ずっといっしょだったんですから。」
今剣が暗い声色で言った。その目には深い悲しみが滲んでいる。
彼岸花は石切丸と青江を見た。
二人も、今剣同様悲しそうな顔をしている。ここまで休憩なしに作業を続けていたというのに、三人の誰にも疲労は見えなかった。
(それほど大切な事なんだよな…………)
彼岸花は、改めてそれを理解しなおす。
「わかったよ。じゃあ、もう少し続けようか」
彼岸花の言葉に三人は無言で頷いた。
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