• テキストサイズ

〈刀剣乱舞〉もしも、明日………

第7章 第六章 夢を見るのは、生きている者だけらしい


ーーー屋敷、彼岸花の自室(?)にて

彼岸花と粟田口兄弟が帰ってきた時、庭には歌仙達だけでなく結構な人数の刀剣達が待っていてくれた。
最初は粟田口を心配して来たのだろうと思っていたが、何と彼等は彼岸花にも話しかけてきたのだ。
彼岸花に謝る者も居るなかで、異様な雰囲気を放っていた者が数名。
これはまた、バトルになるかと彼岸花が薄々感じていた次の日、彼岸花は呼び出された。
呼び出したのは、にっかり青江とかいう芸人か!みたいな名前の男。それと、石切丸という神刀。
太郎太刀と次郎太刀から聞いた話によると、石切丸は穏やかな性格の持ち主なので、安心しても大丈夫らしい。
にっかり青江については何故か皆、妙な顔をしたのだが、会ってみてその理由はよくわかった。こいつは確かに、何とも言い難い奴だ。
取り敢えず、そうこうあって現在に至る。

「それで、加州を探すというのは?いや、そのままの意味なんだろうけど、幽霊探しとどういう関係が?」
「まぁ、それについては順を追って話すよ。まず、君はあの部屋から出てきたんだよね?」
青江の質問に彼岸花は頷いた。
「今まで、彼処に行って帰ってきたものは居ないんだ。皆、具現化出来なくなったり、出来たとしても回りの者に足を引っ張られたり………という具合にね」
「君は、彼処で何かに会ったりしなかったかな?」
青江の言葉を引き継いだ石切丸が聞いてくる。
それについては、彼岸花も心当たりがありまくりだ。
「会ったりはしなかったけど、声は聞いたよ。随分と複数の声を。あれって幽霊なの?」
「幽霊とは少し違うね。もっと達の悪いものだ。あれは私達のなり損ないであり、祟り神みたいなものだ」
「も、もののーけーたちーだけー♪」
石切丸の言葉を聞いて彼岸花が歌うと、酷く不安そうな顔をされた。それでも、後悔はしていない。歌うしかなかった。
取り敢えず謝って、話を続けるよう促す。
「君、大丈夫かい。取り敢えず続けるけど、彼等は困ったことに、近づくものなら何でも仲間にしようとするんだ。だから、加州君もうっかり彼処に引きずり込まれたんじゃないか、って僕らは考えたのさ」
青江の話を聞いて彼岸花は真っ先に首をかしげた。
「まちたまえ。それっておかしくない?」
/ 281ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp