第7章 第六章 夢を見るのは、生きている者だけらしい
ーーー「幽霊探しぃ?」
室内に少女のすっとんきょんな声が響く。
何を言っているんだこいつらは。そう思い、そんな目をしながら少女は肩をすくめる。
「まぁ、そう不安げな目をしないでよ。直ぐによくなるからさ。………疑問が解消されるって意味だよ?」
「この人さっきから何なんですか?」
訳の解らない発言を続けるポニーテール男に少女はげんなりした様子でもう一人の男を見た。
「彼の事は気にしなくていいよ。話に入りたい所なんだけど、まだ最後の一人が来ていないものでね。もう少し待ってくれるかい?」
「それは、構いませんけど」
丁寧な口調と穏やかな笑みに感化されて少女もついつい丁寧な口調になる。
「早く入りたいのにねぇ、何時までお預けなんだろう。………話のことだ………」
「あぁ、もう。いいんで、すみません勘弁してくれますか」
いい加減にしてくださいと少女が手を前に出したとき、丁度部屋の襖が開かれた。
開かれた先には、少女が散々話したいと思っていた少年。
銀色の髪を揺らす彼は、少女を見ると、口を一つに結んだ。
「……………………にげずにきたんですね。なら、てつだってください」
思いの外、上から目線の態度に少女は面食らうが、取り敢えず少年の続く言葉を聞いた。
「加州をさがしましょう」
それは、一つの始まり。