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〈刀剣乱舞〉もしも、明日………

第6章 第五章 タイムリミット&ストップタイム


満月の夜が、過ぎていく。
月が沈んで、太陽が昇ってきた頃、彼岸花は夢から目を覚ました。
寝転んだ姿勢から勢いよく起き上がる。全身に汗が流れていた。
「……………何だ、今の夢」
最悪の悪夢。
夢の中で小娘が誰かに瓶を振りおろす瞬間。白い人………鶴丸、が倒れて台所に衝撃が走る。
この夢の気持ちが悪いところは、前に片付けた台所の惨状によく似ているところだ。
まるで、本当にあったのかと思うほどのリアリティー。何故、今、こんな夢を見るのか。
彼岸花は髪を触ろうとして、ベタベタなことに気づく。
(………風呂、入るか)
側で寝ていたこんのすけを起こさないよう部屋を出る。外は、もう朝だった。


風呂上がりの彼岸花。
外はすっかり朝の匂いに包まれて、空気が美味しかった。
今日はこのあと、また手合わせをする予定だ。
昨晩の事を何か聞かれるかも知れないが、それは言わないことにする。
これは彼岸花が風呂に入っている間に出した結論なのだが、中々に満足する結論となった。理由を挙げると幾つかあるが、一番は、まだ話すときでは無いと思うからだ。
少なくともこの本丸が立て直すまでは、このまま飲み込む事にする。
それに、少し調べることも出来た。
「……………忙しくなりそうだね。まぁ、良いことか」
そう良いことだ。
ホッとする彼岸花は、今朝の夢を思い出して少し苦い顔をするが、それもまたこの先解ることだろう。
あの夢がただの夢なのか、それとも何か意味のある夢なのか。
解らないが、夢のヒントというのも悪くない。
何かこの夢が未来への一石と、なればいいのだが。



彼岸花が縁側まで来ると、庭には思った以上に人が集まっていた。
というより、まさかの人達が来ていた。
「あれ、みっちゃんと、くりちゃん」
「大倶利伽羅だ。」
定番の突っ込みをもらって、彼岸花は庭に降り立つ。
そう。今言った通り、庭には燭台切と大倶利伽羅も来ていたのだ。
愛染、歌仙、鳴狐、獅子王の他に燭台切と、大倶利伽羅。合計六名。
「みっちゃん達、なにしに来たの?あ、もしかして手合わせ手伝ってくれるとか!?」
「そのもしかして、だよ。獅子王君から君が手合わせをしているって聞いたからね。少しでも力になれれば、って来たんだ。」
「少しどころか、凄く参考になるよ!!」
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