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孤独を君の所為にする【歴史物短編集】

第4章 アナタ ト イキタイ【イケメン戦国】


そう、謙信様と家康が対峙したあの日。

私は必死で2人を止めた。

それで家康にお願いしたんだ。

私は安土に戻る……でもその前に春日山城にいる佐助くんと話をさせてって……。


私は家康と離れたくなかった。

私を疎ましがっているくせに、家康はどんな時も守ってくれた。

そんな家康の不器用な優しさにどんどん惹かれて……

私の気持ちを受け止めてくれなくても構わない、ただずっと家康の傍に居たい…そう思うようになったんだ。

だから佐助くんには本当に申し訳ないけど、私はここに残るって伝えようとしたの。

が安土に戻るなら…って家康と三成くんは納得してくれて、私は春日山城で佐助くんに会った。


「ここに残りたいの。」

そう告げると

「離れたくない人が居るんだね?」

佐助くんは何故か少し悲しそうな顔でそう言った。

でもすぐに

「さんのおかげで俺も決心が着いたよ。
 俺もここに残る。
 この場所で謙信様を支えていきたい。」

佐助くんは笑顔でそう言ってくれた。

佐助くんが春日山城に残るって決めた途端、お前にはもう用は無いとばかりに謙信様はあっさり私を解放した。

幸村は何か納得いかないような顔をしてたけど。

「時々、こっそり安土に会いに行くよ。
 俺とさんはずっと仲間だからね。」

「うん。待ってるね。」

春日山城を出る時に佐助くんと内緒で交わした約束、すごく嬉しかったな。

その後、迎えに来てくれた家康と三成くんに連れられて私は安土に帰って来た。
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