第24章 蠱惑的遊戯【イケメン戦国】
浅い呼吸を繰り返し、虚ろな目で信長様と光秀さんの顔を交互に見上げるさんは、もう壊れてしまいそうだ。
そんなさんを愛おし気に見下ろした信長様の最終コールが響き渡る。
「さあ、。
光秀を絶頂へ導いてやるとしようか。
光秀も、心して受け止めよ。」
どういった性技なのかは良く分からなかったけれど、信長様の左手が小さくキュッと動いた瞬間
「あああッッ!!」
「くうっっ!」
さんと光秀さんは同時に嬌声を上げ、全身を大きく弾ませた。
今、さんの中には光秀さんが吐き出したものが注がれているんだろう。
織田信長に溺愛された女性が、明智光秀の子種を受け容れるなんて……
こんな事実、現代に生きる人達が知ったら大論争間違いないよ。
それを目の前で見せて貰っている俺は、自分自身に降り掛かった僥倖に打ち震えていた。
それから僅かな時間で呼吸を整えた光秀さんはさんの身体から離れ、信長様とさんに向かって深々と頭を下げる。
「有難き幸福。
この明智光秀、今この瞬間に朽ち果てたとしても
一片の悔いもありません。」
「馬鹿を申すな、光秀。
未だ貴様には此の生まれ来る稚児を見守り導くという責が有る。」
その信長様の言葉は光秀さんに向けられた物だけれど、今ここにいる全員が心に刻んだはずだ。
再びさんに近付き
「、礼を言う。
息災で元気な稚児を産んでくれ。」
そう言いながらさんの髪を優しく撫でる光秀さんを、全員が我が事のように見つめていたんだ。
信長様の腕の中で半分意識を失った状態のさんを見遣り、俺は心からの賛辞を思い描く。
さん、君は凄いよ。
この後世にまで名を轟かす戦国武将達の……をコンプリートなんて!
本当に本当に……俺は感無量だ。