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孤独を君の所為にする【歴史物短編集】

第24章 蠱惑的遊戯【イケメン戦国】


「…………っ。」

家康さんの思いも寄らない台詞に全員が固唾を飲んで固まった。

そんな中で更に家康さんの言葉が続く。


「俺だって……可笑しな事を言ってるのは分かってる。
 に拒絶されるのも分かってる。
 だけど……
 どうしても願わずにはいられなかったんだ。
 俺も、が好きだから。
 は信長様の寵姫……
 それもちゃんと分かってるよ。
 それでも俺は………」

絞り出すような家康さんの掠れた声に、全裸の男達を目の当たりにしてずっと俯いたままだったさんも顔を上げた。

見上げるさんの視線と、見下ろす家康さんの視線が絡み合う間も静寂は続き……


「はははははっっ……」


その怖いくらいの静寂を打ち破ったのは、信長様の高笑いだった。


怒りに任せた笑いなのか……

そう思った俺が恐る恐る信長様を見遣ると、その顔は実に穏やかで。

「潔し、家康!」

仁王立ちしたままの信長様は腕を組み、愉快さも顕わに何度も頷く。

「に何でも強請って良いと決めたのは俺だ。
 であるなら、今の家康の願いを咎めるなど不作法よ。」

それから信長様の視線がスッとさんを捉えて

「して、。
 貴様はどうするのだ?」

驚くほど柔らかい声色で告げた。
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