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孤独を君の所為にする【歴史物短編集】

第22章 其の女【薄桜鬼】


あの人を殺した政なんかに関わりたくありません。

だから当然、断りましたよ。

私はあんたの下らない野心に加担してやる心算なんてこれっぽっちも無いってね。

そう言ってやったら、この樣です。

引っ叩かれた上に、考えを覆すまで何度でもこの店に来るなんて脅されて……

ああ、もう……本当、どうしたらいいのかしらね。

今度彼奴がこの店に来たら……土方さん、斬ってやってくれません?

はあ………

どうしよう……どうしよう……

あんなに恨んだのに……殺して仕舞いたい位に憎んだのに……

……どうして?

どうしてこんなに……貴方に……

土方さんに………

惹かれて仕舞うの?





かたかたと震え、大粒の涙を止め処なく溢れさせる瞳で、救いを求める様な視線を送るを………

俺は勢い良く押し倒し、その血が滲んだ柔らかい唇を塞いでいた。
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