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孤独を君の所為にする【歴史物短編集】
第22章 其の女【薄桜鬼】
じゃあ情人が居るのかと問われれば、その答えは一言……『居ない』
未だ江戸で燻っていた時には惚れた腫れたと囁き合った女も居たが、上洛し新選組隊士として生きている今は情人なんぞ足枷にしかならねえ。
動乱真っ只中である京の守護を任されている新選組の鬼副長が、愛だの恋だのに現を抜かしてる場合じゃねえしな。
そんな俺の肉情を治める為だけに抱かれてくれる女共には感謝はするが、恋情を感じた事は一度も無かった。
だが………《其の女》は違った。
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