第21章 真っ直ぐな寄り道【イケメン戦国】
一晩中愛し合い、まるで畜生の様に絶頂を繰り返した。
勿論、俺だけでなくも。
東の空が白み始めた頃になって漸くを啼かし終え、僅かな睡眠を貪った後に俺はを伴い登城した。
そんな俺達を見て、態々問い質す野暮な輩は居ねえ。
信長様は不敵に笑い、秀吉と家康は「参った」とばかりに息を吐いた。
あの三成ですらが僅かに唇を噛む様を見遣れば、もう言わずもがなだ。
そして優越感に浸った俺は、『あの男』の元へ向かう。
「おい……光秀。」
一昨日の仕返しとばかりに光秀の御殿へ乗り込み、自室で優雅に茶を点てていた光秀と対峙した。
「おや……
態々礼を言いに来るとは律儀ではないか。」
「そんなんじゃねえ!」
「何故?
あの薬は良い仕事をしたであろう?」
「………っ!」
何もかもを見透かした様な笑みを浮かべる光秀に言葉が詰まる。
だが、どうしたって俺には一家言有るんだ。