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孤独を君の所為にする【歴史物短編集】

第21章 真っ直ぐな寄り道【イケメン戦国】


そのままもくもくと咀嚼する俺を

「政宗……どうしたの?」

はぽかんとした表情で見上げて問い掛ける。


「食うな!」

「え?」

「其れ、食うな!」

「何で?」

「薬を入れた。」

「は?
 ………薬って?」

「媚薬だ。」

「………っ!」

此所で鈍感過ぎるも漸く不審気に表情を歪めて言葉を詰まらせた。


「済まねえ。
 媚薬でお前を酩酊させて身体を奪う心算だった。
 けど、やっぱりそんなのは駄目だ。
 薬に頼ってを抱いても、
 そんなのは本物のじゃねえ。
 こんなもんに縋ろうなんて俺はどうかしてた。」

心の内を真正直に吐露している間にも腹の中が熱くなって来る。

全身にじっとりと汗が滲み出し、股間に熱が集中しているのを感じた。

畜生……光秀の奴、なんてえ薬を渡しやがったんだ。


「政宗……
 どうして媚薬なんか……」

「が好きだからに決まってんだろっ!」

此れも媚薬の効果なのか?

呼吸を荒げ始めた俺の口からは、への想いが怒涛の如く溢れ出す。
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