第21章 真っ直ぐな寄り道【イケメン戦国】
それでも俺は、の中で一寸は特別な存在なんだろうか?
いや、艶っぽい意味じゃ無くてさ。
俺は頻繁にに捕まって………愚痴やら相談事やら聞かされる。
そういうのは俺じゃなくて秀吉の方が最適だとは思うが、常に多忙な秀吉にはも気を遣っているんだろう。
「政宗……聞いてくれる?」なんて上目遣いで甘えられれば、俺だって満更でもねえしな。
今日も安土城の廊下でに捕まった俺は、二人並んで縁側に腰掛け話し込んでいた。
「信長様ってば酷いんだよ。
直ぐ私の事を子供扱いして!
今朝も信長様が随分とお疲れみたいだったから
私に何か出来る事があればって伝えたのに
『貴様は何もせずとも良い。唯々笑っておれ。』なんて
頭をグシャグシャ撫でるの!
私だって少しぐらいはお役に立てるかもしれないのに……」
………………………。
そんなの信長様がを大切に想っているからだって丸分かりじゃねえか。
信長様はお前を護りたくて、お前に辛苦を与えたくなくて、お前を泣かせたくなくて……
お前が呑気に笑っててくれりゃ、それだけで良いんだろうよ。
どうしてそれに気付かないのかね、お前は。
確かにそんなお前だからこそ、皆が可愛くて仕方ねえんだよなぁ。