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孤独を君の所為にする【歴史物短編集】

第21章 真っ直ぐな寄り道【イケメン戦国】


何時からだろう。

お前を目で追う様になったのは。

何時からだろう。

お前が他の男と笑い合う姿を苦々しく思う様になったのは。

何時からだろう。

お前に俺だけを見て欲しいと望む様になったのは。


………何時からなんだろうな。

お前の身も心も……

全てを独占したくて堪らなくなったのは………




『信長様が拾って来た女』

初めの内はそれだけの認識だった。

だが、その女は……

小さくて細っこくて幼顔で、一寸触れたら壊れちまいそうな癖に、己の納得出来ない事柄にはとことん喰らい付く。

安土に……いや、近い将来この日ノ本に君臨する信長様に説教臭く噛み付いた時には心底仰天した。


それと同時に興味が湧いたんだ。

もっとお前を知りたい…ってな。

まあ、そう思ったのは俺だけじゃなかったみたいだが……。


誰にでも屈託の無い笑顔を振り撒き、何事に対しても一生懸命なお前を見せ付けられると、正直俺は『止めてくれ』って思ったよ。

あの色恋沙汰にはまるで無縁の三成ですらが、お前に熱っぽい視線を注ぎやがるんだから。

しかもお前はそう言った事情にはとんと疎いとみえる。

そんな無防備さが危うくて、俺より先に誰かの手が付いちまうんじゃねえかって不安で……



なあ……。

一度で良い。

…………俺に、抱かれてくれねえか?
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